アートと人の輪の中で

瑠璃玉アザミ

暑さ寒さも彼岸まで

昔から言われていることで
慣用句になっている

昔は
今より
もっと四季が明確で
季節の移り変わりを肌で感じていたのでしょう
それを表現する為の言葉の豊富なこと

そういえば
・
・
・
以前
瑠璃玉アザミ（ベッチーズブルー）
という花を
絵にした際
油絵具では
思ったような色が出せず
日本画に使う
岩絵の具を買いに行った事があった

その折に
改めて
並んだ岩絵の具を
よく眺めてみると
対象そのものの名称を
色の名称にしたものが多く
自然とともに生きた昔の人たちの風景が
浮かび上がってきた

瑠璃色は勿論
例えば
竜胆（りんどう）色
名称の通りのりんどうの色
例えば
柿色
名称の通りに柿の実の色
etc.
・
・
・
岩絵の具を
見ていくと
日本の叙情的風景が見えてくる

見えてくると
油絵具との違いから
ヨーロッパと日本の違いも見えてくる

合理性に富む
ヨーロッパの文化

明治維新の時代
ヨーロッパ文化に出会った
当時の人たちが
それまで日本になかった文化に触れて
貪欲に取り入れようとしたのは
わかる気がした

これからの時代を生きる人たちは
英語等々を使う海外の人たちと
交流を深める機会も増えるのだから
持ち合わせた日本語の豊かさを生かして
それを変換したたくさんの外国語を
増やしつつ楽しめる機会も増えるのだろう

そんな未来を
ちょっとだけでも
覗いてみたい気がする

誕生日

７０歳になりました
なった途端に風邪をひき
十日経つというのに
咳こむ日が続いている

日頃の疲れが
まとめて出たんだろう
ゆっくりするといい
と
夫が言ってくれる

おかげで
思考する時間ができた

それほどに
やらねばならない事に
追われるような日々だった

・・・って
ほんとに
・・・そうだろうか？

優先順位をつけず
なんでも
背負いこんだ結果ではないのか？

という訳で
この１０年間
その前の１０年間
そのまた前の１０年間
と
いろいろ思考してみた

たまに
体調が悪くなると
考える時間が作れるという
ご褒美がある
というもの

で・・・
遡りすぎても
仕方ないから
この１０年間
つまり
６０代と
これからの１０年間
７０代
を
考えてみる

６０代
それまでに培った仕事でのノウハウや人脈等々が生きた１０年間だった
多くの方々に助けられ
教えられ
支えられた

さまざまなシーンが
思い起こされる
どれも大切な
生きてきた証しのようなもの
感謝の言葉しかない

後半は
主に足の故障が多くなり
健康維持が課題のひとつになった

７０代
いきなり
風邪がお出迎えときた
健康は
やはり
これからの
大きなキーポイントのようだ

６０歳の記念に
６０歳の１年間に書いたブログを整理
本にしたことから
７０歳の記念を
また
本にまとめるの？
と
聞かれて
少々
その気になった時もある

けれども
断捨離に追われ
整理始末をする１年間
まとめにはいるには時間切れだった

それもまた良し
と
受け入れて・・・

７０代
自分の世界では
だいぶ高い所にまで来たので
自分のことがよく見える

今回の
風邪をきっかけに
「ゆっくり」を体内時計に取り入れて
ときどき
一休みしながら
７０代を
生きてみようと思う

好奇心や
チャレンジ精神は
変わらず維持しつつ・・・

出光美術館（２）

最近は
美術館に行くという事がない
京王新線新宿駅改札口を出ると
柱という柱に
たくさんの
美術館の案内が出ている

行きたいものばかり
昔だったら
悩むところ

でも
年を取ったということなのか
夫に
行こうと言っても
乗ってこないし
では
独りで行こう
と
思っても
今度は
なかなか体がついてこない

そういえば
当ブログのカテゴリのひとつ
「美術館にもっと行こうよ」は
某美術評論家が
せっかくいい企画の展覧会があっても
観に来る人が少ない
携帯（今ではスマホ）で観て済ませている
ほんものを是非観て欲しい
という話を聞かされて
書き始めたものだった

そうだった
と
思い出して

Ｙ氏よりいただいていた招待券を生かすべく
独りで
出光美術館へ

かつては
美術館へ行くということは
日常の流れの中になんなく予定を織り込めば
三度の食事をするように
普通に出かけた気がする
と
思いつつ

出光美術館は
かつては
画家のＮ氏が
毎年のように招待券を送ってくれたところ
懐かしい
そのＮ氏も
故郷へ帰られて
病院暮らしをされている
月日の流れを感じてしまう

日比谷や銀座も
久しぶりで
懐かしい
出てきたついでに
少し歩こうかな
と
思ったけれど
ガラス越しに映った自分の姿を見て
懐かしいだけにして
早く帰ろうと
思ったことだった（＾＾）

出光美術館
千代田区丸の内３－１－１　帝劇ビル9階
「江戸 名所図屏風と都市の華やぎ」展
2018年7月28日（土）～9月9日（日）

四ツ谷マスカフェのこの頃

ある会話

80歳ふたりの会話

隣に居た若いＨさんが
歯医者に行くため席を外したのをきっかけに
歯の談義

「僕は子どもの頃は勿論、60歳ごろまで歯医者には行ったことがなかったなぁ」
「私もそうですよ」

「子どもの頃って、今みたいに甘いお菓子なんてなかったからなぁ」
「そうそう。私も食べたことなんかなかったですよ」

「煮干しをかじったり（＾＾）味噌汁に入っている煮干しだって、残さず食べた」
「そうそう。今みたいに美味しいものを食べていない（＾＾）」

「だからかなぁ。虫歯なんてなかった」
「私もそう。最近ですよ、歯医者に行くようになったのは。
3年前に、ポロリと1本抜けて、次に又1本。今では残念ながら部分入れ歯です」

「僕はね、1本2本と抜け始めたりしたら、全部入れ歯にしようと思ってるんです。
何度も歯医者に行かないで済む」
「（笑）」

日頃
経済問題や
数学の難しい話ばかりしている
と
思いきや
たまに
ひょっこりと
昔談義となる

先を行く先輩の話は
いつも
面白くて
興味つきない

最近
そんな年配の人の話を聞く機会がないから
と
若いママが
子どもと一緒に来てくれるようになった

輪の中にいるだけで
知的刺激になるようで

いろんな輪が出来て
マスカフェは
ますます
面白い

立秋に俳句3句

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北風が　知らせてくれる　秋立つ日

立秋に　台風一過　涼を運ぶ
　
立秋を　境に北風　登場す　

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極暑のなか
朝方
北向きの窓から
ひんやりとした風が入ってきた

あれ？
これは北風？

その日は
立秋とわかり
季節の変わり目が
わかりづらくなっているように思っていても
きちんと
暦通りに動いていることを実感

9月になると
ひとつ歳を取り
世代もひとつあがる
節目には
なにかと区切りを
つけたくなる
・・・かのように
何度目かの断捨離を
ブログも含めて
実行中

こちらは
個人的な季節の変わり目
という次第